「エンジェルフライト ‐国際霊柩送還士‐」 (佐々涼子:著 集英社)
最近読んで衝撃を受けた本。
「心のおくりびと 復元納棺師」と同じような仕事なのですが
こちらは、日本で亡くなった外国人・海外で亡くなった日本人
を、国境を超えて
生前の姿で自分たちの家族のもとに帰れるよう
力を尽くしている人たちのノンフィクションです。
ここには、そのような業者が日本やもちろん海外でいくつもある事や
その実態についても書いており
考えさせられる事もいっぱいあります。
また、ここに出てくる方たちの真摯な態度と思いが
とても良く感じられます。
国境を越えて「ご遺体」を送還する事の困難さ
と
自分が遺体を待っている立場だったら、という思いが
何度も頭によぎります。
書き足りない部分もあったのではと思われるほど筆者が取材対象を
熱い思いで見守っていたのだと思います。
3・11での事や、シリアの内戦に巻き込まれなくなったジャーナリストの方の事にも触れています。
私には忘れられない1冊になりました。