60代の暮らしと本のこと

60代、仕事と暮らしと本のこと

学校図書館が授業支援に向かうまで 展示編

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
この内容も3回目になり、今回は展示編としてみました。
 
さて、図書館展示にはいろいろありますが
まず、「展示」ってなに?という方のために
 
展示とは、「本への興味を誘う方法」 の一つです。
 
コーナーを作って、ディスプレイをして、楽しく飾りながら展示をして…
この「展示」があるかないかで
学校図書館の雰囲気はだいぶ変わります。
 
背表紙だけしか見えない書架から飛び出して
本(表紙)が自分の方を向いて語りかけてくる、というのが
この展示の素晴らしい所です。
 
書店では、もっとも目につきやすい・人の目の高さに見える棚の位置を
『ゴールデンゾーン(ライン)』といい
売り出したい本の表紙を、面出し(表紙を見せて飾ること)して並べています。
こうしておくと表紙が見えて興味をそそり、手に取りやすくなるからなのですね。
 
学校図書館でもこの手法を取り入れているわけです。
ただ、書店とは違うので、書架の一段を全部面出しすることはなかなかできません。
(そんなに書架ないし、本の移動も大変だし)
そこで、コーナーを作って展示を行います。
 
◆展示コーナーの『テーマ』
色々な「テーマ」を考えて展示コーナーを作っていきますが
・季節
・時事
・授業の単元に関連して
・その時の学校の様子や行事にあわせて
など、いろいろ考えることができます。
 
◆コーナーを作る
どうやってコーナーを作るか、というのがありますが
学校によって図書館のつくりも様々なので
その学校に合った場所でのコーナーを作る、ということになると思いますが
・あき机を利用する
・低書架の上を利用する
・イスや段ボールなどでスペースを確保して
など、あるものを利用してどんどんコーナーを作っていきましょう。
 
◆展示の仕方の工夫
テーマや場所を決めて本を置いたら、ただ机の上や書架に並べておくだけでなく
机にクロスをかけたり、何かをいっしょに飾ったり
モチロン、展示についてのポスターやPOPを作って飾りましょう。
みんなの目線がいくように工夫することは大事ですね。
色々な小道具もあるといいですね。
展示用のイーゼルだけでなく、手作りのスタンドなど
自前でできるものもありますので、時間のある人や腕に自慢のある人は
ぜひ、工夫して作ってみることをお勧めします(それだけに仕事の時間を取られるのはアウトですが)
 
◆そして、展示や掲示については様々な参考書が出ていますので一部ご紹介します。
『楽しもう!学校図書館ディスプレイ』さわださちこ/著 全国学図書館協議会 2009.7.30(初版)
『子どもと一緒に進める 学校図書館の活動と展示・掲示12か月』渡辺暢恵/著 黎明書房 2003.11.20(初版)
『発信する 学校図書館ディスプレイ 使われる図書館の実践事例集』吉岡裕子・遊佐幸枝/監修 少年写真新聞社 2015.5.28(初版)
 
などなど、他にもたくさん出版されています。
公共図書館にも置いてあるはずですので、ぜひご覧ください。
まずは2,3冊、の1コーナーからでもいいと思います。
それをきっかけに、ステキな展示コーナーを作っていきましょう!