60代の暮らしと本のこと

60代、仕事と暮らしと本のこと

安野光雅『旅の絵本』









先日、絵本講座に行き絵本の解説というか
読み解きの様な事を行ってきました。

その時に使った絵本が
安野光雅『旅の絵本Ⅳ(アメリカ編)』福音館書店
です。

安野さんは、この「旅の絵本」をシリーズとしてずっと描いていて
どうやらライフワークになるようですが
絵本好きなら知っている、この「旅の絵本」に隠された
色々なものを発見する楽しさ、旅人と世界を回る楽しさを
味わうことのできる絵本です。

私も、ウォルター・ウィックの絵本『ミッケ!』のような気分で旅の絵本を眺めて
あ、これ見つけた~と喜んでいたりしたわけですが
今回、初めてこれだけのものがこの絵本に描かれていたんだと知ることができ、
この「旅の絵本」の奥深さを改めて感じました。

旅人が、ある国にたどり着いてその地を旅するところから始まるのですが
かならず、その国に関係する歴史上の人物や建物、場所、モノ、または文学・絵画
などが絵に挿入されており
絵本を見ながら、実はその国や地方の歴史をたどってみている事になるのですね。

1ページ1ページめくりながら、ゆっくりと絵を眺めてみると
本当に様々なものが描かれていたことに
今更ながら気づきます。

ちいさいころは、絵の美しさや細かさ、時には知っている童話の主人公などを発見する楽しさがあると思いますが
年を重ねてくるごとに、そのページの中により多くのものを発見することができます。

アメリカ編では、アメリカ建国の歴史をたどりながら
歴史上の人物や建物などを知るとともに
文学作品や童話などの登場人物、映画などの有名人偉人、
名画の一場面、などを発見することができて
とても楽しく絵本の世界に浸ることのできた時間でした。

別の「旅の絵本」でも、さらなる発見をしたくて
借りてしまいました。
これから読んだり調べたりするのがたのしみです。