60代の暮らしと本のこと

60代、仕事と暮らしと本のこと

『一日江戸人』杉浦日向子 新潮文庫





















私がすきな作家の一人に杉浦日向子さんがいる。
マンガ家であり、江戸数寄者であり、エッセイストでもある。

杉浦さんのマンガや著作を読んで
江戸時代に行って住んでみたいと思っている私。

もちろん、実際に住んだら大変なことが多いと思うけど(衛生面や医療面など)
持たない気楽な独り暮らしができそうな気はする。
毎日太平楽で生きていく事も意外と難しそうだけれど
独りで手習い所で子どもを教えながら
一日の終わりに湯屋へ行って酒を飲んで寝るなんて
たまに朝湯したり、ちょこっと遠出をして歩いたり
そんな日常を、四畳半の長屋で暮らしたいと思ったりするのだ。

江戸深川資料館へ行って、実際の深川の街並み再現をした長屋に入ったら
もう「いいっ!住みたい!」という思いしか湧いてこなかったなぁ。
あのコンパクトさと物のなさはとてもいい。
無くていいじゃん別に、ときっぱり思えてしまえる潔さがある。
まあ、狭いから物があるとむしろ邪魔なんだろうけど。

杉浦さんの描く江戸には、しんどいとかキツイとかがほぼない。
生きることを楽しんでいる(エネルギッシュ)といったことがものすごく伝わってくるから
読んでいて楽しくなるし体験してみたくなるんだと思う。

う~ん、産まれる時代を間違えてのかもなぁ。
昔祖母に、あんたは時代を間違えてたね、と言われたことは(小学生のころだけど)
意外と当たってたのかも知らない。

ついでに言うと、父方はずっと東京23区下周辺。(当時ではちょっと田舎)
まあ、商売してる人も多いし酒好きなのは東京人的な気がするよ。
母方は、新潟なので、真の江戸っ子ではないのが残念。
が、叔母の旦那は上野出身の江戸っ子で
それはそれは、話し方に魅力のある楽しい御仁。
モチロン江戸弁(昔は、今はそうでもない)
父方の方も、場合によっては江戸弁に近い話し方をする人もおり
発音が違うのを大人になってから知ったのだ。
シとヒの発音やマッツグとか〇〇デヨウ、とか言ったり
ちょっと落語を聞いてるような感じ。

ああ、書いているうちにまた行きたくなった~~。
あそこに一泊とかできるといいのになあ。
冬は寒そうだけどね。