60代の暮らしと本のこと

60代、仕事と暮らしと本のこと

昨年読んでよかった本 2

ウィリアム・グリル『カランポーのオオカミ王』岩波書店

絵本

シートンの『オオカミ王ロボ』を題材に、シートンのその後についてもあわせて描かれている。
グリルは、前作も非常に素晴らしかった『シャクルトンの大漂流』の作者だ。

一頭のかしこいオオカミ(ロボ)が群れを率いシートンと対決。
しかし、その事はシートンが自分の行動について考えを深めるきっかけになり、
その後のシートンは、ナチュラリストとして環境保護活動を行うようになる。

この絵本では、ロボが死んだあと
シートンが何を考えどう行動したのかまで、しっかりと描かれているところが素晴らしい。

表紙はニューメキシコのカランポーという場所で
キリムのような刺繍が施されたタペストリーを模した絵で物語を表現しているように見える。
絵は細かく描かれているが、状況がわかりやすく物語と非常にマッチしていると思う。
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