60代の暮らしと本のこと

60代、仕事と暮らしと本のこと

今日は小学校の読みきかせ

秋休み前の小学校に

本を読みに行ってきました。

子どもの小学校では数年前から

朝の読み聞かせとして月1~2回の割合で

お母さんボランティアが全学年に本読みをしています。

毎年ボランティアを募り、学年ごとに年間のスケジュールを組んで

交代で本を読みに入ります。

年間の本読みの傾向や、学年によって読む本の検討会

などをしているところもあるようですが

私の行く小学校ではそういうものは一切なしで、

全体で集まるスケジュール決めのときに

読み聞かせの仕方や、本の選び方などをざっと紹介する

といった形になっています。

これはこれで気が楽ではありますが

どんな本を読んだらいいのかわからない・・

学年が上になるほどそういう声が増えてきます。

また、安易にボランティアの満足のみで

子どもたちに苦痛を強いてやしまいかと

心配になるときもあります。

というのは、読み聞かせを先生も一緒に聞いていて

(これはこれでいいんですが)

最後に「ありがとうございました」を言わせるのですね。

子どもたちが喜んでくれているのは、顔を見ればわかりますし

自然にありがとうと言葉の出る子もいるのですが、

言わない子もいたりするので

それはボランティアのお母さんに失礼だ、というわけです。

確かに感謝の言葉は大事なんですが

そこを強制してしまうと、なんだかなぜ読み聞かせに入っているのか・・・

非常に複雑ですし、ボランティアの満足感のみで終わって

子どもの心にお話が届いているのか?という気にもなってしまいます。

本当はもっといろいろなことを話し合う場があればいいのでしょうが、

なかなかそうもいかないようですし・・。

前置きが長くなってしまいましたが、

今日は4年生のクラスで

「小石投げの名人 タオ・カム」というアジア(ラオス)の昔話を読みました。

このお話は絵本ではなくて

語って聞かせるのが良い物語なのですが

私はまだ修行(?)が足りないので、朗読させてもらいました。

それでも、子どもたちはかなり良く聞いてくれていたと思います。

身体の不自由なタオ・カムが小石をはじく技を磨いて

バニヤンの葉に動物の形を射抜いていくところを読むと

子どもたちから自然に「すげぇ・・」という声が漏れてきましたし

おしゃべりな大臣の口に、土をはじきいれていく場面では

ふふふ・・と笑う子もいました。

こういう場面に出くわすと、あらためて本(おはなし)の持つ

「すばらしさ」や「力」を感じ

もっともっと子どもたちに伝えたい・・と思うのでした。