60代の暮らしと本のこと

60代、仕事と暮らしと本のこと

残念な予算委員会回答

横浜市の予算特別委員会のインターネット中継で「読書活動の推進」に関する質疑応答を見ました。

『教育に熱心な横浜市』というイメージがありますが、

それは『私学へ行かせる為に親が子どもを塾にやる、というだけである』事

が良くわかったようなものでとても残念でした。

あらかじめ決まっていたかのような内容でしたが、

短い時間の中、質問者が早口で質疑を申し立て、

回答者が簡単に回答するものですが、

学校図書費は校長の裁量〉

〈司書の配置は考えていない〉

〈ボランティア活動は広まっている〉

で終わった感がありました。

学校図書費が裁量で削られているとしたら、何処に読書活動推進があるのでしょうか?

司書がいなければ図書を購入し立派な学校図書館になっても中身だけで運営は出来ません。

つまり実際に子どもには届いていかないのです。

これは読書活動の「推進」でしょうか?

ボランティア活動は広まっているとしてもその内容はどうなのか理解しているのか?

読み聞かせだけでは読書は推進されない。

学校図書館が活用されるようにボランティアが活動していかなければ、子どもたちに本は届かない。

その為には指導してくれる〈司書〉が必要だ,

という事も理解されていない。

また、教職員が学校図書館を活用しなければ学校図書館の意味もない、

という事も理解されていないし、

そういう状況(大方の教職員に学校図書館を活用するノウハウがない・必要性を感じてもらえていない)

であることも理解されていない。

まったくの認識の低さと、見識のなさにあきれてしまい、

これでは教育の予算がつかないのも当たり前、横浜や神奈川の未来についてはどうでもいいと思っているのだなと感じました。

それに、その予算(税金)を私欲に使う人がいても不思議ではないな、とも思えてしまいました。

また特別支援教育の事にも触れていました。

これは今後さらに大きな問題となっていくと思われますが、

例えば学校の個別級に配置される担任教諭は『児童8名に対し1名』となっているそうですが、

個別級の児童は単に1名とくくれないから個別なのであり、

個別に指導していく必要があるから個別なのであり、

個別に指導していくことで教育的配慮ができ児童も学びで伸びていく、とするはず。

その子どもたちの指導を一人の担任に任せてしまってよいのか、

あまりにも担任の負担が多すぎるし、

また児童に対する「個別の指導」なんて出来ないし、

それによって児童の伸びる部分を摘んでいることにはならないのか?

サポートする人間がボランティア・非常勤でつくとしても、しっかりとした個別児童対応への理解があるのか。

児童にとってはかなり大きい問題だと思いますが、

これも専門職の人間が一人でも入ることで大きく変わると思えるのですが。

それから、質問者の後ろに座っていた2名。

画像にその様子が映ってしまっているのですが、

たぶん質疑が長びいてしまっていたのだとは思いますが態度がとても不愉快なものでした。

その一人はよく学校行事にも顔を出す人なので知っています。

こういう議題には興味がないのだということが良くわかりました。

残念としかいいようがありません。

『読書活動推進」に関する立派な計画書が出来ていながら、がっくりくる内容でした。