「なんにもないけどやってみた」
「なんにもないけどやってみた ~プラ子のアフリカボランティア日記」 (栗山さやか:著 岩波ジュニア新書)
ツイッターで私がフォローしている方が紹介されていた本で
ショップ店員の過酷さに驚いたというコメントで
娘が「ショップ店員になりたい」と、ずっと言っているので
これはいいかも?と思って購入してみました。
実際読んでみると、
本の表紙の写真を見るとわかると思いますが、いわゆるギャルの彼女が
109の店長にまで登り詰めた話はこの本のイントロに過ぎず
本筋は、アフリカでの更に過酷な医療現場でするボランティア・医療現場の現状・実態と
そこに来る、さまざまな病気の人や
アフリカのさまざまな国の民族と政治的な課題
が見えてきます。
具合の悪い人の描写はリアルで痛々しく、また悲しいものですが
彼女の目線はとても優しいもので、
リアルさとは裏腹に、病気に対する恐怖のようなものは感じられません。
何より、彼女が人として感じる痛みがとても大切なものに思えます。
イントロであっても、ショップ店員の仕事ぶりについてはかなりインパクトがあり
ただ憧れだけで働きたいと思っている人には
どんな仕事でも大変なことはあるのだ、という知識にはなると思います。
また、ブログから描き起こした本なので
文章がしゃべり言葉になっているところが、娘には、より入りやすかったようで
「すごいね」と言いつつも「何回でも読める」と既に3回目を読んでいます。
彼女のようにできるかと言われると、わからないとしか言いようがないですが
でも、「やってみないとわからない」ことって、たくさんあるかもしれません。