「シートン動物記」 谷口ジロー・作画
昨年ちょっとはまってしまった漫画家さんです。
動物物でよく知られた方のようですが
最初に知ったのは夏目漱石の話でした。
それで、これは他のも読んで見たいぞ!と思い
私が小学生の頃結構リアルな描写で怖くて読み切れなかった
『シートン動物記』も書いている・・というので読んでみる事にしたのです。
マンガのせいか、自分がトシをとったせいなのか
とても面白くまた興味深く読むことができました。
シートンが絵を描いていた事は知りませんでした。
そして、この『第1章 狼王ロボ』に登場するシートンとロボの対峙する様子は
緊張感があふれ、シートンの真摯な生き物に対する様子が伺えます。
『狼王ロボ』は野生の狼として、人間に迎合することなく
自然の「生き物」として存在し、そして最期を迎えます。
この姿をじかに見た当時の人たちは「人間にとって都合の悪い生き物」というだけで
自然の生き物の命を奪ってゆく事に、きっと何がしかの矛盾を感じたのではないでしょうか?
シートンがナチュラリストとして生きる大きな第一歩になったのかもしれません。
この後も原作と同じように、他の生き物の話が何冊か出ていますので、
そちらも原作とあわせて読んでいきたいなと思っています。