12月に入ってからの読み聞かせ
12月の図書の時間は少ないので
なかなかいろいろな本を読み聞かせすることが出来ません。
1年生は、担任の先生が教室で読み聞かせをしてくださっているクラスもありますが
中・高学年だとそうはいきません。
読み聞かせがすべてではありませんが
お話を聞くという、楽しさや心地よさ
自分の知らない色々な本やお話にふれることが出来る機会
を体験するチャンスです。
読み聞かせをした本を借りていく子も多いです。
出来る限りチャンスを生かしたいと思います。
1年生で読んだ本
「おばけおばけのかぞえうた」(うたあそびえほん) ひろかわさえこ:作 アリス館
「どんぐりだんご」(かがくのとも) 小宮山洋夫作 福音館書店
幼稚園や保育園にいたころに作った経験のある子も。
どんぐりだんごの作り方だけでなく
どんなどんぐりがおいしいのかとか、どんぐりで作る楽しい遊び道具の紹介もあります。
1年生が秋の落ち葉ひろいやドングリひろいをする頃に読んであげると
その後の創作意欲もわいてくるかも。
詩「きまりことば」(しゃべる詩あそぶ詩きこえる詩」から) 坂田寛夫:作 富山房
「王さまと九人のきょうだい」(中国の民話) 君島久子:編 岩波書店
1年生の読書案内からの1冊ですが、この絵本はいつ読んでもはずれがありません。
あっという間に子どもたちをお話の世界にグイッと引き込んだかと思うと
次から次へとでてくる課題をクリアしていく様に大喜び。
次はだれが出てくるんだろうとわくわく!
ラストもすっぱりハッピーエンドで、ストンと終わるので子どもたちも納得。
読み終わった後は、兄弟たちの名前を言いあいっこ。
「みるなのくら」 おざわとしお:著 福音館書店
クリスマス前ですが、クリスマス絵本のコーナーを紹介して
お正月に近い絵本を読みました。ちょっと早かったかもしれません。
4年生で読んだ本
4年生では単元にある読書案内の本を紹介しました。
「あつおのぼうけん」 田島征彦・吉村敬子:作 童心社
この絵本は、主にあらすじを絵本をめくりながら紹介しました。
地味なので、興味を持ってほしいなと思っての紹介でしたが
おかげで、借りていってくれる子がいました。
日本人の川との付き合い方の昔・いま、これからの問題
自然とのつながりの大切さを、わかりやすく書いてとてもいい本だと思います。
社会で川や水道の勉強をする時にも使える本ですね。
やはり地味なので、紹介するときに男子の好きな戦国武将の治水の話が載っていることをアピールしてみました。
「いのちのなぞ上・下」 越智典子:作 朔北社
命の不思議について、問答形式で表されている本です。
卵の絵がたくさん載っていて、この卵はだれの卵だかわかる?と聞きます。
次のページに答えがあり、実はゾウの卵の絵もあるというのです。
「え~!?ぞうはたまごでうまれないよ!!」とみんなの反応がありますが
実は、その答えはね、と
他のページで、そのことについて説明しているところがあるので紹介します。
なるほど、なっとく。
この本もさっそく借りられました。
これは、ざっと紹介しただけでも、怖い物好きの子たちには興味を惹かれる本なので
難なくクリアでしたね。お話自体も怖いし、面白いですし。
これで小泉八雲という人に興味を持ってもらえるといいのですが。
[学校ねずみのフローラ」 D・キング・スミス:作 童話館出版
このお話も、よく読むと面白いと思うのですが
表紙の印象が古い感じなのと、字が混んでいるので
借りられにくい本の一つだと思います。
「音楽をききながら読む本」 現代児童文学研究会:編 偕成社
この2冊も、今の子供たちは手に取りにくいだろうという表紙の本ですね。
安房さんの方は短編集。
しっとりとしたいいお話が入っていて、女子向けですが
今の女子にはちょっと物足りない事もあるかもしれません。
想像力をかきたてる物語というのは、日常の中にも潜んでいるのですがね。
音楽を題材に、関連した本を紹介している本です。
宮沢賢治のセロ弾きのゴーシュが載っているのでそこを中心に紹介。
この「読書案内」に載っている本は、良い本だとは思いますが
紹介されたいろいろな本を読む、にしては、やはり今の子にはちょっとなぁ?という本もあり
どういう意図でこの学年の本として載せたのだろうか?という疑問も多少あります。
それぞれの学校の読書レベルもあるでしょうし、一律にこの本を読もうといわれてもなかなか難しいものがありますね。
ましてや、絶版になっている本などが載っていることもあり
これはどうかと思います。
教科書に載せる前に、紹介している本が読めるものか手に入るものかどうか、ちゃんと調べてほしいと思います。
以上が読書案内単元で紹介した本です。
新着図書紹介で、以下の2冊を紹介しました。
「このひとをみよ!③ 植村直己」 プロジェクト新・偉人伝:編 ポプラ社
この伝記シリーズは今年度購入するようにした本で、あらかたそろいました。
偉人や伝記の単元で調べるときに使いやすい本だと思います。
最初にまんがでざっと本人の伝記的な紹介が載っており
そのあとに詳しい資料が載っています。
マンガの伝記シリーズは、読みやすく頭に入りやすいので
読み物としては、まあいいかなとは思いますが
調べ学習で使うときには、まとめにくいので、こちらの方が断然おすすめです。
「ガリバー旅行記」 ジョナサン・スィフト:作 講談社青い鳥文庫
ちょうどタイムリーなことにテレビで「天空の城ラピュタ」も放映され
それに関連付けて紹介することが出来ました。
冒険譚として非常に面白い話ではありますが
ちょっと怖い部分もあり、また考えさせられる部分もあるので
全部は理解しきれなくても、こんなお話もあるという事を知るにはいい機会だと思います。
「おーい でてこい」(シートショートセレクション「ねらわれた星」から) 星新一:作 理論社
この話は私も大好きな話の一つなので、星新一の紹介を兼ねて読んでみました。
ショートショートとは言いながら中身は詰まっているぞ、の代表です。
「SF」というと、ちょっと敷居が高くなるようですが、それを感じさせない面白さ。
話が面白いので、自然にSFの世界に入ってけます。
小学生にもよくわかる内容のお話ですし、SFを知るきっかけに良い本ではと思います。
ハマると、星新一を読破してしまいたくなりますが。
「月・大解剖(教えて!21世紀星空探検隊)」 藤井旭 偕成社
この2冊は、12月10日の月食に合わせて紹介しました。
借りていくのは男子ですが、紹介すると興味を持ってくれるのはうれしい事です。
ただ、初期の科学のアルバムはそろそろ古い感じがいなめません。
装丁だけ新しくなってもダメですし、内容も書体やページの構成を見直して
見やすい本になると良いなぁと思います。内容は素晴らしいので、もったいないです。
新しい形の科学のアルバムが出ているようですが、改めて学校図書としての購入を考えています。
「サンタクロースってほんとにいるの?」(かがくのとも傑作集) てるおかいつこ:著 福音館書店
子供の質問に親が答える形で話が進んでいきますが
子どもたち誰もが思うことがそのまま質問としてのっていて
それに親がきちんと向き合って答えている、というのがいいと思います。
きいてるみんなも、そうそう!と、絵本の子どもたちのする質問に共感していた様子。
もちろん、サンタクロースはいるんだよ、と自然に答える親の様子もとても素敵です。
古い本ですが、魅力は大いにあります。
「七ふくじんとおしょうがつ」(行事の由来絵本) 山末やすえ:著 教育画劇
サンタのお話と一緒にこのお話も読みました。
お正月の行事を楽しく書いていますが
歳神様のことや七福神のこと、お雑煮のことやお年玉の由来など
まだまだ知らないことがあります。
子どもたちに、お正月をちょっと見直してもらういい機会かもしれません。
知らなかったことを知るって、楽しいですよね!
以上が、今年1・4年に読み聞かせ・紹介した本です。
どの本も、一通り借りられたのでよかったです。
5年生には、とうとう9月以降の読み聞かせはできませんでした。
図書の時間が少なくなっていたことと、予定の時間に来れないという事もありましたので
ほぼ、貸借のみで終わってしまいました。
来年は、読み聞かせが1回でもできたらと思いますが・・・。