60代の暮らしと本のこと

60代、仕事と暮らしと本のこと

中学校でも読み聞かせ(今回は本の紹介)

7月に入ってすぐ、子どものいる中学校で保護者ボランティアによる読み聞かせがありました。
各学年、年に1回のことですが、ここ数年続いており
図書委員さんも読み聞かせに参加するなど、定着しつつある様子です。

今回の読み聞かせは3年生に向けてのものでした。

毎回、絵本を中心に読み聞かせをしているのですが
今回は夏休み前で本を読んでほしいな~、と思ったので
読み聞かせをするのでなく、何冊かの本を紹介しようと考えました。

中学校の図書室に新しく入った絵本1冊と9類以外の本
課題図書と9類の本をざっと紹介し、素話を一つ語って終わりにしました。


紹介した本は
「鬼のうで」 (赤羽末吉:絵  偕成社 )















新着図書が入ったというので、その中から選んでみました。
また、この話は古典の中に書かれていることも紹介しました。

宇治拾遺物語
















さらに、「鬼のうで」に出てくる『源頼光』の伝説の話と、四天王についての話を。
中でも、「坂田金時」は地元神奈川県の足柄山で過ごしていた金太郎として有名なこともはなし
その流れで
「日本人なら知っておきたい日本文学」  ( 蛇蔵:著  幻冬舎 ) 















この本の中にも載っているので紹介しました。

そして、不思議な話関連で日本以外では・・と
世界の7不思議の一つ、ピラミッドについての本を紹介

「ピラミッド~その科学と歴史~」 ( かこさとし:著  偕成社















かこさとしさん」ならではの、もりだくさんで興味深い内容の絵本です。
絵本の中のあちこちにたくさんの情報があり、それを探すのも面白いです。

「ピラミッドの謎」 (吉村作治:著   岩波ジュニア新書)















吉村作治先生は、もうずっとエジプトで発掘調査に関わっており
実際の現場の人・学者の目から見た話で、ミイラ・ピラミッド好きには
読みやすく興味を満たせる内容の本だと思います。
また、後日TVで、吉村先生の発掘・発見を特集した番組がやっていたので
イムリーだったかもしれません。

あと、不思議から怖い話へ移って、こんな短編集もありますと紹介。

「きみが見つける物語~こわ~い話編~」 (赤川次郎江戸川乱歩など作者6名 角川文庫)
















この本は「きみが見つける物語」シリーズで、いろいろな〇〇編が出ていますが
怖い話が好きだろうというのと、みんなが好きな赤川次郎山田悠介と一緒に
江戸川乱歩なんかも載っているので、いいかなと思い紹介しました。
一番食いついてくれた本だと思います。
他のシリーズも学校にあるものなので、シリーズ読破も出来ますね。

課題図書も紹介しました。

怪物はささやく」 (シヴォーン・ダウド:著  あすなろ書房















「地をはう風のように」 (高橋秀雄:著  福音館書店
















「地球の声に耳をすませて」 (大木聖子:著  くもん出版















手元に本がなかったのですが、時間があったので
私は実はこっちの本が好き、と高校生向けの課題図書の紹介もしました。

学校の廊下に課題図書のポスターが貼ってあり
高校生向けの物も一緒に紹介されているので
本が知りたい人はそれを見てねと付け加えました。

「オン・ザ・ライン」 (朽木祥:著  小学館
















ダーウィンと出会った夏」  (ジャクリーン・ケリー:著  ほるぷ出版














最後に素話を
「百曲りの河童 (~よんであげたいお話・上~から)」 (松谷みよ子:著  ちくま文庫

後日、前回のようにお礼の手紙を読んだクラスの生徒さんからいただきました。

お礼と感想を強要しているようで、当初はどうかな・・とは思ったものの
何を読んでもらったか、紹介してもらったかを思い出す、という事と
それによって自分が何に興味を持ったのかを思い出す・知る作業をし、
実際に紙に書きだすことで確認
さらに、読んでみようという興味を行動に移せるような流れが作れる
という事を考えると
それもアリかな・・と、1年に1回のことだし、と思うようになりました。

それぞれ、本の紹介は少しづつではありましたが
手紙の中に、
「読み聞かせもいいけど、こういう本の紹介はいままでなかったし、
知らなかった本のことを知ることが出来たので、私はこういう形の方が好き
学校の図書室で借りてみたい本が出来ました」
と書いてくれる生徒さんもいました。

紹介した本の中でそれぞれ興味を持ってくれた本も多くあったようなので
これが実際の貸出につながるといいな!と、思ったのでした。