60代の暮らしと本のこと

60代、仕事と暮らしと本のこと

高学年・中学生への読み聞かせには(中学生向けの読み聞かせ③)

ちょっと時間が空いたので、久しぶりに読み聞かせの情報を。

読み聞かせでボランティアの方が悩むのは、特に高学年や中学生以上への読み聞かせの場合
何を読めばいいのか?をとても悩まれます。

高学年や中学生には、簡単なものでは物足りないのじゃないか
子供っぽ過ぎるような絵本は、軽く見ているようで、いけないのじゃないか?
などなど…。

幼児向けや低学年向けの絵本でも、高学年~中学生以上にも違和感のないものはいっぱいあると思います。
明らかに、幼児や低学年に向けて書かれた絵本を読むのはどうかと思いますが
そうでなければ、最初のつかみに読んであげて、その場を和やかにする・構えていた子の気持ちをほぐす
という役割にはぴったりのものも多いと思います。
また、わかりやすい言葉と展開で書かれているものが多いため、読書力の格差がある場合にも役立ちます。

中学くらいの読み聞かせの場合は、時間的に20分~と割合と時間がさける場合が多いようなので
絵本の中でも、文字数の多い物を読み聞かせてあげることができると思います。
逆に言うと、小学校での読み聞かせの場合の多くは、10分程度の時間しかないので
その時間の範囲内に読めるものしか紹介できないわけですね。

短い物なら2~3冊も読んで紹介することができるわけです。
作者のほかの作品もあわせて紹介する、という事も可能ですね。
長いものだと、選択肢が広がっていくので、いろいろな作品を選んでいくことが可能かと思います。

ただし、読み聞かせという事なので、文字数が多すぎて、絵が見えにくい、小さい、細かい
などの絵本はやはり読み聞かせには向きませんね。

小学校でもそうですが
お話絵本だけでなく、理科・社会・美術など、ほかの教科に関連した絵本も多いので
そういった絵本を読み聞かせするのもいいと思います。

あまり教育的、教訓的なお話を意識し過ぎない方がいいかとは思いますが
時事関連でのタイムリーなものは意識するといいのかな、と思います。
子どもたちの意識が、こちらに向きやすいからです。

写真絵本もいいかと思います。癒し系の写真集でもいいですね。
『ありがとう!わさびちゃん』わさびちゃん:著 小学館
『ももとじん 小さな甲斐犬と耳の聞こえない雑種犬』むらかみかずを:著 メタモル出版
最近話題の『フクとマリモ』五十嵐健太:著 角川マガジンズ
など

たくさんのふしぎ傑作集』シリーズ 福音館書店 にも、いいものが多いですね。
このシリーズ、意外と文字数の多い物が多いので、なかなか読み聞かせできる本を探すのが難しいのですが
時間がある場合は、ぜひ紹介したいものばかりです。
小学校の教科書で紹介されている本も多いので、中学生には多少なじみやすいかもしれません。
読んだ後に、関連の参考書(その学校図書館にあるもの)も紹介するといいかもしれませんね。

昔話絵本の、長めのものもいいと思います。
けっこう長い昔話も多いと思いますので、日本のものも外国のものも
こういう時がチャンスかもしれません。

絵本の紹介サイト『絵本ナビ』では、年齢別・テーマ別に絵本や読み物が紹介されているので、参考になるかと思います。
http://www.ehonnavi.net/


★追加
写真集の紹介をしましたが、いずれもサイズの小さい本です。
席についての読み聞かせには向きません。
席をどけて、小学生のように集まってみてもらうようにするか、
(学校にあると思いますが)書画カメラを使って拡大するなどして
見てもらえるようにするといいと思います。

※再追記

書画カメラやプロジェクターを使っての読み聞かせは、著作権に関わります。

この時は安易に紹介してしまいましたが、

事前に出版社に確認・許諾を得る、などしてから行うようにしてください。