60代の暮らしと本のこと

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スティーブン・キング『任務の終わり 上・下』文春文庫

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今週も結局本を購入してしまいました~。

キングの『任務の終わり 下巻』です。

(kindle版表示しか出ませんでした)

上巻を読み終わり、続きに行きたかったので
買い物に出たついでに、書店によって購入しました。

ラストの方が知りたくて飛ばし気味で読了しました。

以下、ネタバレあり、になりますのでご注意を。









想像していた流れではありましたが
予想と外れたのは、意外とハッピーエンド風になってるな、ということでした。


犯罪を未然に防がれ、その時の大怪我が原因で動けなくなったサイコパスの犯人が、まさかの超能力(テレキネシスサイコキネシス)覚醒(新薬投与のせいか脳の損傷のせいかは不明)。

ゲームに夢中になる⇒液晶画面の光の点滅により催眠状態に陥る
⇒そこで暗示をかけ、人をコントロール⇒死に追いやる(自殺させる)

自分が直接手を染めないところ、被害者の弱みに付け込むところ、が犯人の狡猾なところですね。

この辺りまでは、なるほど~という感じでしたが、
さらに

コントロールして人を動かすだけでなく、その画面を通して人の心(脳)に「実際に」入り込み、その人自身を乗っ取ってしまう。
身体という入れ物をゲーム画面を通して、あちこち移っていくことができるのです。

※この身体を移るというのは、ディヴィッド・レヴィサン『エブリディ』小峰書店

エヴリデイ (Sunnyside Books)

エヴリデイ (Sunnyside Books)


を思い出します。


という流れは、キングだな~♪と思いました。


まぁ、催眠状態になった人をコントロールして思いのままに動かす、というのも
催眠術で人を動かすことと同じで
そういう意味では人を乗っ取ってしまうことでもあるので、さらに深く突っ込んでも大きな違和感はないかもしれません。


主人公はガンに侵され余命の少ない元刑事今探偵。
その相棒は、これもまた超心理的っぽいですが、人にはない観察眼と直観のするどい女性。


私はラスト
もう少し無念な感じ(主人公は先に、ガンのためか犯人のせいで死んでしまう)、
でも決着(相方が犯人と対峙し犯人は死亡、もしくは逆)はつく

という風になるのかな、と予想していましたが
後半意外(?)なところからの助けもあり
ハラハラしながらも、そういう形で終わるかぁ・・・という感想でした。


主人公はガンで亡くなってしまうのですが
それは事件のせいではなく、普通に余命が尽きたというところでしょうか。


まあ、バッドエンドだと、この話は本当に(現実的に)怖くなってしまうので、これが良かったのかもしれません。


世界のゲーム人口は本当に多く(私もやります)、ゲームやネット依存になっている人が多いことも、この物語に影響を与えているのでしょう。
依存している私たちへの警告とも取れますね。


でも、久ぶりにおもしろかったです。





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